2025全日本大学駅伝に向けた支援のお願い

私たち名古屋大学陸上競技部は6月の全日本大学駅伝東海地区選考会でトップ通過し、2年振り17回目の全日本大学駅伝出場を決めました。

11月2日(日)熱田神宮から伊勢神宮までの8区間106.8kmをスクールカラー濃緑のたすきをつけて全力で駆け抜けます。目標達成のため合宿などによる強化や設備充実を進めていきたいと考えています。

これまでOB・OGの皆様を中心にご支援いただいておりましたが、今回OB・OG以外の皆様からもご支援いただければ幸いです。なお支援方法については下記をご覧ください。

支援は常時受け付けていますが、今年度の強化費用として活用するため、11月9日までにご支援いただければ幸いです。

全日本大学駅伝に向けた強化に対してご支援くださる方は支援ページの通信欄「駅伝強化」とご記載の上、ご支援ください。なお駅伝以外の活動についても支援を募っております。詳細は上記ページにてご確認ください。

全日本大学駅伝に向けた思いと取り組み

広報アドバイザー 古川淳(平成8年卒)

皆様に全日本大学駅伝に向けてご支援をお願いするにあたり、部員の思いと取り組みを紹介します。ご覧いただき、部員たちを知っていただいた上で支援をご検討いただければ幸いです。

目標は18位 ~東海地区出場枠の獲得~

名大の目標は東海地区出場枠の獲得です。今年は昨年の代表校・皇學館大の健闘によって2校の出場枠がありました。「地元の代表として何としても2校の出場枠を持ち帰りたい」それが部員の思いです。出場枠を確保するには18位以内でゴールする必要があります。この目標を達成するため、高地合宿などの強化を実施して本戦に万全の状態で挑もうとしています。
*出場枠決定ルールの詳細は第57回全日本大学駅伝各学連出場枠について(日本学連)をご覧ください。

「あと一歩」の悔しい思いをばねに ~「今度こそ」の思いを胸に~

2023年6月に行われた全日本大学駅伝東海地区選考会で名大は11年ぶりの伊勢路の切符を掴みました。
選考会での惨敗が続き長らく伊勢路から遠ざかっていたため「名大が全日本大学駅伝に出場するのは無理」と言われた時期もありましたが、森川陽之(当時M2)が競技面でも精神面でも中心となり、久々に伊勢路への切符を獲得しました。

本戦では1区24位と出遅れたものの、6区までに19位まで追い上げ7区エース森川へ。森川は期待通り17位まで順位を引き上げ、18位が狙える位置でアンカー村瀬稜治(当時4年)にたすきが渡りました。
「村瀬なら大丈夫」と目標達成を確信しましたが、順位を落とし結果は19位。「あと一歩」のところで東海地区の出場枠獲得を逃し悔し涙を流しました。

2年連続出場を目指して臨んだ2024年、2組目で1名が完走できずまさかの選考外でした。アクシデントがなくても故障者が続出して選手層が薄くなったチームでは「どんな展開になっても出場権を掴むことは難しかった」(林育生 長距離コーチ)と気持ちを切り替えました。

2024年は前年の東海学生駅伝優勝により出雲大学駅伝選抜駅伝に出場することができました。こちらも東海地区の増枠を目指して臨みましたが、再びアンカーで逆転され「あと一歩」で達成できませんでした。こうした「悔しい思い」も経てチームは成長し、2025年6月の選考会はトップ通過。2年ぶりの全日本大学駅伝出場を決めました。

2025年6月21日 選考会をトップ通過

全国大会の舞台で悔し涙ではなく笑顔でゴールを迎えたい。2023年にチームを伊勢路に導いてくれた森川・村瀬が達成できなかった目標を達成したい。「今年こそは」という思いで強化に取り組んでいます。

部員と共に練習する森川さん(左から2人目) 卒業後も毎回合宿に参加し強化に貢献している

高地合宿を中心とした強化

高地トレーニングを実施できる場所は限られますが、幸いなことに御嶽濁河高地トレーニングセンター(岐阜県下呂市)が4時間程度で移動できる場所にあります。5月の連休と夏季休暇を利用して御嶽で高地合宿を行い、強化を進めてきました。

センターのスタッフの支援により血液などの生体検査を実施、身体の変化を確認しながら練習を継続して強化につなげています。また疲労回復効果のあるサプリメントも利用してオーバートレーニングにならないように配慮しつつ量・質を上げてトレーニングを継続しています。

酸素の濃度が低い環境で生活・トレーニングすることによる持久力向上が主な狙いですが、夏季は高温多湿を避け涼しい環境で量・質とも十分な練習を継続することも重要です。また下級生がチームの主力である上級生と生活をともにすることで練習以外の食事や身体のケアなどを学ぶ効果もあります。

5月高地合宿時のポイント練習

このように多くの利点がある高地合宿ですが、費用が最大の悩みです。近年は物価高騰により宿泊費・食費とも値上がりしていますが、部員の個人負担を減らすため陸上競技部のOB・OG会からの補助をいただきながら毎年合宿を継続しています。部員の個人を負担を減らし今後さらに合宿期間を増やせるよう皆様にご支援いただければ幸いです。

比較的時間に余裕がある1・2年生は強化合宿の前後に宿舎で掃除や食事の準備・後片付けなどのアルバイトをしながら空いた時間で練習を行う「バイト合宿」を実施する部員もいます。そうした経験から通常の合宿時も食器の片づけではできるだけ食器をきれいにする、設備を汚さないよう使う、といった気遣いをする部員も多くいます。

将来も見据えた選手層の強化

全日本大学駅伝東海地区選考会で1組2着の吉田(2)

現在の主力部員の多くが大学院生と4年生です。6月の全日本大学駅伝東海地区選考会では大学院生5名、4年生2名、2年生1名の布陣で臨ました。将来を考えると3年生以下の強化が重要ですが、3年生以下で今季頭角を現したのが2年生の吉田和輝(教育学部・北野)です。

選考会では1組に出走、集団の後方に位置していましたが、ラスト1周で猛スパートを見せ2着でゴール。周囲を驚かせるとともに本戦出場に向け強力な一撃になりました。

3年生以下の部員は目立つ活躍こそ少ないですが、こつこつと練習を重ね力を付けている部員が多くいます。これこそが名大の強みと考えています。「下級生はまずスピード強化」という練習方針で10000m中心の主力選手とは異なるアプローチで強化してきた効果も出てきました。秋シーズン以降の活躍にはさらに結果を残す部員が出てくると期待しています。

毎年グラウンドに高校生を招いてタイムトライアルを実施

また高校生の勧誘による実績のある新入生の入部を増やすことも重要です。そのため毎年高校生をグラウンドに招いてタイムトライアルを実施し、進学校にパンフレットを配るなど、高校生に名大陸上部を知ってもらう機会を作っています。

「箱根駅伝の魅力」は強力で愛知県内の進学校で活躍した選手の多くが早稲田大や筑波大を志望し、名大を選んでもらえないことが多いのが現実です。全日本大学駅伝で活躍することで「名大に行きたい」という高校生を少しでも増やし、名大を志望する高校生には「合格したい」という思いを一層強く持ってもらえればと思っています。

学業との両立 ~両立が当たり前の雰囲気~

当たり前のことかもしれませんが、学業と両立している部員が多いことも特徴です。大学院で競技を続ける部員の多くが成績上位で学部を卒業、中には成績優秀により表彰された部員もいます。

1人でも練習ができ時間の融通がしやすい、練習場所の制約が少ないなど競技面の特徴、同じ学部・学科の先輩のサポートもありますが、何より部員自身の自覚と努力によるものが大きいと考えています。合宿時も院生・上級生を中心に空き時間に研究・勉強をする姿が見られ、その姿を見て下級生にも「学業と両立するのが当たり前」という雰囲気が生まれているのだと感じています。

合宿の空き時間 研修室で学業や研究に時間を割く部員

合宿費や遠征費を捻出するためにアルバイトをする部員も多くいます。もちろんアルバイトも社会経験として必要ですが、学業と競技を両立するためにも合宿費の補助を増やしアルバイトに割く時間を減らすことができればと考えています。

力を与えてくれる応援に感謝 ~多くの人に応援されるチームに~

2023年の全日本大学駅伝出場は部員やスタッフが「多くの人に応援されている」「応援によって一層力を発揮できる」と気付くきっかけになりました。

サポートに回った部員やOB・OGの皆様はもちろん部員のご家族、ご友人が沿道に駆け付けて応援してくださいました。陸上競技部のOBOGではない名大の卒業生も沿道で声をかけてくださりました。直前に実施した壮行会では東海国立大学機構・松尾機構長にご出席いただいたほか、壮行会開催に向けて大学の学生課・広報課にもご協力いただきました。またメディアに取り上げていただいたことで多くの方に知っていただくこともできました。

2023年 全日本大学駅伝壮行会

2023年出場時に前半で遅れながらも中盤で徐々に順位を上げられたのは周囲に影響されず自分の走りに徹したことに加え、それを後押しする沿道からの声援があったからだと感じています。

部員たちは11月の本戦までに応援や支援に感謝し万全の準備をして「一層応援されるチーム」に成長しようと努力しています。本戦までの取り組みに皆様からご支援いただければ幸いです。

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